魔王「いいか、勇者を保護しろ!」【後編】

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 149 :1:2009/07/06(月) 19:46:50.26 ID:qUJlSSSK0
    勇者「......ぜぇーっ......ぜぇーっ......」
    魔王「ん、偉く疲れ気味だな」
    勇者「あ、あの鎧女......。何か私に恨みでもあるのか......? 殺されては生き返りの繰り返しで、身体が上手く動かん」
    魔王「んー......近衛は仕事に熱心だけど、加減を知らんからなあ」
    勇者「いや、あれはどう考えても仕事云々ではないと思うぞ......」
    魔王「どういうことだ?」
    勇者「鈍感だな......貴様......」
    魔王「?」
    勇者「......このマフラーだが......とりあえず、お前に返したい」
    魔王「どうしてだ? 耐性ついてて良いと思うんだが」
    勇者「全てはこれが元凶のような気がしてならないんだよ......」
    魔王「考え過ぎじゃないか?」
    勇者「ぜ、絶対にそれはない」
    魔王「そこまで言うなら......まあ」
    勇者「すまんな......。これで、明日からはまともに訓練を」
    【翌日】
    近衛「あら、マフラーは外されたんですか」
    勇者「ふん......あんなもの、魔王に突き返してやったわ」
    近衛「......それはそれは......」
    勇者「......あれ? 選択、間違えたか......?」
    近衛「......羨ましいこと、この上ありませんね。ふふ、ふふふふふ」
    勇者「ああ、今日もまた死んでは生き返る修行が始まるのか......orz」

151 :1:2009/07/06(月) 21:20:10.97 ID:qUJlSSSK0
    側近「......出来た」
    魔王「ん? 何を作っているんだ側近......くさっ! こっち寄るな! くさっ!」
    側近「二度も言わなくて良いじゃないですか。......私、元は研究者なので、新しい薬品を作っていたところですよ」
    魔王「薬......。どんな?」
    側近「舐めればレベルアップする不思議な薬です」
    魔王「ほぅ、それはそれは......。私のレベルはカンストしているぞ?」
    側近「別に魔王様用じゃありませんよ。勇者さんに差し上げようかと思いましてね」
    魔王「へぇ、お前も案外気がきくのな」
    側近「ええ、まあ。じゃ、これ......勇者さんの部屋に持って行ってください」
    魔王「私が持って行くのか?」
    側近「はい、そうでなくては面白くありません」
    魔王「......なんか怪しいが......まあいい......。奴には頑張ってもらわねばならんし、行くとするか」
    側近「お願いしますね。くれぐれも勇者さん以外の人に食べさせぬよう」
    魔王「わかっている」
    側近(さて......。レベルアップ兼惚れ薬を調製してみたが......吉と出るか凶と出るか)

153 :1:2009/07/06(月) 21:43:10.76 ID:qUJlSSSK0
    勇者「で、これを私に?」
    魔王「ああ。お前も疲れているだろうしな、この飴で元気を出してくれ」
    勇者「......生憎と、私は子供じゃないんだ。飴なんて......」
    魔王「......」じーっ
    勇者「......う」
    魔王「食べないのか? ......いいのか? 私が食べるぞ?」
    勇者「か、勝手にしろ! う、羨ましくなんてないからな」
    魔王「そうか。それじゃ、私が一ついただくとするかなっと」
    パクッ
    魔王「ん......なんか、変な味がするな......」
    勇者(食べないで正解だろうか)
    魔王「というか......なんだか、身体が熱いぞ......」
    勇者(食べないで正解だ)
    魔王「......う、クラクラする......なんで?」
    勇者「知るか。というか、早く出て行け。仮にも私は女だぞ」
    魔王「まぁ、待てよ勇者......。......あれ」
    勇者「なんだ」
    魔王「よく見るとお前......凄く......可愛いな」
    勇者「!?」
    魔王「......あー、何で気づかなかったんだろう......。別にお前を鍛える必要なんてなかったんだ」
    勇者「おい、何を言って――」
    魔王「お前を嫁に迎えれば万事解決だろう。な?」
    勇者「ちょ、ちょっと待て魔王......おかしいぞ、そ、その......嫁とか、そう言うのは愛し合う二人が、だな......」
    魔王「それなら問題はない。私はお前を愛している」
    勇者「へ、そ、その......ふにゅぅ」

154 :1:2009/07/06(月) 22:19:51.78 ID:qUJlSSSK0
    魔王「さて、式の段取りを決めないとな」
    勇者「は、話が飛躍しすぎだ馬鹿者!」
    魔王「いや、めでたいことは早く決めるに限る」
    勇者「何を言っている! 大体、結婚というのは愛し合う二人が......」
    魔王「それはさっきも聞いたが、お前は私が嫌いなのか?」
    勇者「......どうだろうな。少なくとも確信を持って好きとは言えんぞ」
    魔王「......そうか」
    勇者「何故そこで落ち込む」
    魔王「愛した女に拒絶されるというのは、なかなかに辛い」
    勇者「何を言っているんだ......馬鹿め」
    魔王「だが、こうも考えられる。まだ何色にも染まっていないのならば、私の色に染め上げてしまえばよいのではないか、と」
    勇者「......何の話だ?」
    魔王「勇者......」
    勇者「ま、待て......何故近づいてくる」
    魔王「......わからないか?」
    勇者「本能では理解しているが理性がそれを拒んでいるんだよ」
    魔王「なら、理性なんて解き放ってしまえばいい」
    勇者「そう簡単にいくものじゃない、おい、やめろ、肩に手を置くな――」
    魔王「目を閉じるんだ、勇者......。怖くないから、安心して」
    勇者「み、耳元で囁くな......ぁ......っ」
    魔王「お前は本当に可愛い奴だ......」
    勇者「や、やめろ魔王......こんなの、おかしい......から......っ」
    ガチャ
    近衛「勇者さん、夜遅くですが修行のお時間......で......す......?」
    勇者「! 鎧女っ! 魔王、離れろ!」
    魔王「っ、いきなりビンタとは、ひどいじゃないか勇者。私は折角、お前への愛を示そうと思っていたのに」
    近衛「......勇者が、魔王様と......? 口づけ、接吻、愛し合う二人......?」
    勇者「......言いたいことは色々あるが、全て誤解だと信じてくれないか」
    近衛「勇者、どうやらあなたとは白黒はっきりつける必要があるみたいですね」
    勇者「......ジーザス」

158 :塩:2009/07/06(月) 23:44:35.92 ID:zCmJB5LPO
    兄貴『...はッ!俺の嫁がッ!!』
    犬娘『近衛さんがどうかしたんですか!?』
    兄貴『近衛の怒りを感じた...数値で表すと53万くらいだ』
    犬娘『どこかの宇宙の帝王と同じくらいですね』
    兄貴『こうしちゃおれん!急ぐぞ犬娘さん!』
    犬娘『はい!』
    スーさん『キュー(飛んでるの僕なんだけどな...)』

    その頃魔王城では
    側近『くくく...さて勇者さんはどうなったかな。案外、魔王様が食べてたりして』
    ......ちゃーん
    側近『にしてもアイツ遅いな...どこまで行ったんだ』
    ......近ちゃーん
    側近『まぁ、もうすぐ帰ってくるかな......ん?』
    犬娘『側近ちゃん!どいてー!!』
    兄貴『アミーゴ!』
    側近『はぁぁぁぁ!?』
    スーさんは魔王城に刺さった!
    犬娘『いたた...』
    側近『いきなり窓から帰ってくる奴があるかァァァァァ!!』
    犬娘『ごめん側近ちゃん!』
    側近『いいや駄目だな』
    頬を引っ張る
    犬娘『いひゃいよ~』
    側近『ふははは!ほーれ、ほーれ!』
    兄貴『待ちな!』
    側近『あ?』
    兄貴『レディに対して、その非道...見過ごせんな』
    側近『いや、まず誰だよ、アンタ』
    犬娘『あ、その人は兄貴さんって言って私の恩人だよ!』
    兄貴『はじめまして!そして男は死ね!』
    側近『いきなり失礼な奴だな...』
    側近『で、何か用でもあるのか?にんじん』
    兄貴『ダンスキャロットを舐めんじゃねぇ!』
    犬娘『えと、兄貴さんは大事な用で来たんだよ!側近ちゃん!』
    兄貴『そうとも!ここの近衛!彼女を嫁に貰いに来た!』
    側近『...は?』
    兄貴『彼女の圧倒的な美貌と力に俺は心奪われた...この気持ち...まさしく愛だ!!』
    側近『...ちょっとまて。近衛は好きな人いるぞ』
    兄貴『...は』
    犬娘『...え』
    側近『魔王様だ』
    兄貴『...お、...お...』
    犬娘『あ、兄貴さん?』
    兄貴『オ・ノーレ!魔王ォォ!...いいだろう!愛に障害はつき物。納豆に醤油をつけるくらい至極当然な事!』
    側近『いやいや、無理だろ。にんじんだぞアンタ』
    兄貴『そんな道理!俺の無理でこじ開ける!!』
    兄貴『今日の俺は魔王すら凌駕する存在だ!!!』
    側近『(ここでコイツを通したら、せっかく作った飴が無駄になるな)そうはいかないな』
    犬娘『そ、側近ちゃん!?』
    兄貴『上等!ならば俺はお前を倒す!俺を俺としている全てを賭けて!』
    スーさん『キュー(助けて)』

160 :塩:2009/07/07(火) 01:14:50.88 ID:BnIo+YT9O
    兄貴『ん~俺はこう思ってる。人々の出会いは先手必勝だと。どんな魅力的な女性でも出会いが遅ければ他の男と仲良くなってる可能性がある』
    兄貴『なら出会った瞬間に自分が相手に興味がある事を即座に伝えた方が良い。速さは力だ!』
    兄貴『そして、その最速の告白を邪魔するお前は即ち悪だァァ!』
    側近『早口でよく喋る奴だ』
    兄貴の攻撃。側近は耐えた。
    側近『今度はこっちからいくぞ』
    側近は中級火炎呪文を唱えた。兄貴に52のダメージ
    兄貴『これがお前の力か...だが、まだ足りない!』
    側近『なに...?』
    兄貴『お前に足りないもの...それは!情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ!そして何よりも速さが足りない!!』
    兄貴の会心の一撃!側近に168のダメージ!
    側近『嘘だろ...にんじんに...』
    兄貴『愛があれば可能!』
    兄貴『トドメだァァ!』
    兄貴の攻撃。しかし攻撃は当たらない
    兄貴『これは...!?』
    側近『...ジャスト1分だ。悪夢(ユメ)は見れたかよ?』
    兄貴『げん...かく...だと』
    側近『お前は馬鹿みたく1人で暴れてただけだ。...さて覚悟は決まったか?』
    ~スーパーフルボッコタイム~
    側近『そろそろ諦めたか?』
    兄貴『まだだ!意地が...意地があんだよ!男の子にはァァ!!』
    兄貴は何かを取り出した
    側近『それは...!』
    兄貴『進化の秘宝とか言う代物だァ!レベル上げしてる時に手に入れた!』
    進化の秘宝を天高く掲げた
    兄貴『俺はダンスキャロットを止めるぞォォ!側近!』
    眩しい光が兄貴を包み込む
    側近『くッ!』
    光の中から何かが出てくる
    兄貴『最高にハイってやつだァァ!』
    兄貴は最高レベルの吸血鬼へ進化した

    スーさん『...(出番がない)』

166 :塩:2009/07/07(火) 14:46:27.12 ID:BnIo+YT9O
    兄貴『最高の気分だ...例えて言うなら腹痛で限界の時にトイレを発見し全てを出した時の開放感...』
    側近『汚い例えだなオイ(だが確実に強くなった...)』
    側近は上級火炎呪文を唱えた
    だが兄貴に効果は無い
    側近『...バケモノめ...そこまでして近衛を手に入れたいのか!?』
    兄貴『ああ!あの強く魔王にゾッコンな彼女が俺はお気に入りなのさ!強く人だ...惚れ甲斐がある!残りの人生を賭けるに値する程よォ!』
    兄貴『そうだ!俺はついに見つけた!文化の真髄を!!』
    側近『だがしかし、それでも貴様の恋は実らない!』
    兄貴『んなこたぁ解ってんだよォ!この蛇野郎がァァ!』
    側近『聞き捨てならないな...(俺は蛇じゃない!)』
    兄貴『だったら一生抱えてろォ!受けろよ!俺の速さを!!』
    兄貴の攻撃。会心の一撃!側近に致命的なダメージ
    兄貴『叶わない恋かもしれない!だが俺は諦めない!運命は変えられる!』
    兄貴『邪魔をするなら神であろうと蹴り飛ばす!』
    側近『...く...そ、意識が...』
    犬娘『側近ちゃん!』
    犬娘は泣きながら側近に近づく
    犬娘『兄貴さん...もう...止めてください...このままじゃ...側近ちゃんが...ぅぅ...』
    兄貴『えッ...(あれ?俺悪者!?)』
    側近『...(犬娘...泣いてるのか?...泣く...なよ...お前は昔から泣いて...ばかり...)』
    ガキの頃の記憶。アイツは両親もいなく、何時も泣いていた。
    犬娘『うぇ...ヒック...』
    側近『泣くなよ!お前は俺が守ってやる!』
    犬娘『...ほんと?』
    側近『ああ!お前はずっと笑顔でいろ!』
    ガキの頃の約束。アイツも忘れているだろう約束...それでもこれは俺の決意。
    アイツは泣かせない!だから俺は生きている!だからこそ俺は強くなった...!
    側近『...か...せるかよ』
    犬娘『側近ちゃん!?』
    側近『泣かせるかよ!!』
    兄貴『あのダメージから復活しただと...』
    側近『コイツの笑顔は消させねェ!俺は...俺はァァ!』
    側近『コイツが...犬娘が好きなんだァァ!!』
    犬娘『...側近ちゃん...』
    兄貴『なるほど。熱い男...イヤ、漢だな!尊敬すらしよう!』
    側近『唯一無二の力を見せてやる!』
    兄貴『第2ラウンド突入かァ...いいぜェェ!これが天下無敵の力だァァァ!!』

    スーさん『キュー(やっと壁から抜けた)』

168 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/07/07(火) 17:20:42.95 ID:rCwu4T5hO
    近衛が魔王と側近の間で揺れて
    側近が近衛と犬の間で揺れる展開希望

169 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/07/07(火) 17:25:36.16 ID:IBM8RewS0
    >>168
    近衛は魔王一筋、側近は犬娘一筋にきまっとろうがw

173 :1:2009/07/07(火) 18:32:24.55 ID:IBM8RewS0
    近衛「......勇者、私はついに我慢の限界を超えました」
    勇者「待て鎧女、話せばわかる!」
    近衛「......問答無用で叩き斬ります!」
    勇者「う、うわあああっ!?」

    近衛の攻撃! 勇者はなすすべを持たない!

    魔王「させるかっ!」
    近衛「な――!」

    魔王は勇者の前で仁王立ちしている!
    近衛の攻撃! 魔王に10のダメージ! 

    魔王「勇者を傷つけさせはしない。さぁ、近衛......私が相手になろう!」
    近衛「魔王......様......」
    魔王「どうした、来ないのか?」
    近衛「......そこまで。そこまで勇者のことを愛しているというのですか......?」
    魔王「無論だ。それが何か?」
    近衛「......いえ、ご無礼を......。失礼、します......っ」
    魔王「......変な奴だな」
    勇者(......鎧女......泣いていた......?)

175 :1:2009/07/07(火) 18:57:34.55 ID:IBM8RewS0
    近衛(わかってはいた......、所詮は主君と近衛騎士)
    近衛(だが......、長年お仕えしているうちに私は......)
    近衛(......もう、これで良いんだ。踏ん切りがついたから......)
    近衛(魔王様が決めたことに、たかだか近衛騎士の私から何か言えるわけでもない)
    近衛(だから......明日からは、また元の私に......)
    近衛(でも......今日だけは......今日までは......泣いても、良いよね......)

    ............

    勇者(鎧女......やはり奴はこの男を)
    魔王「さて、改めて互いの愛を確かめ合うとしようか」
    勇者(......これで、いいのか? いや、まず私がよくはないのだが)
    魔王「おい、勇者?」
    勇者(......大体にして、何故こんな事になった? ......飴、か......。媚薬......?)
    魔王「勇者......」
    勇者(......まったく、媚薬の効果はどうやって解くんだったかな)
    魔王「勇者、何故無視するんだ......。私は悲しいぞ」
    勇者「ええい、ゴチャゴチャ五月蠅い! 黙っていろ!」
    魔王「な......」シュン
    勇者(......一度幻覚呪文にかかった者は味方が殴りかかることでその効果を解くことが出来ると聞く。媚薬もまたしかり、か?)
    魔王「......」
    勇者(一か八か、やるしかないか。私としてはこんな状況、迷惑きわまりないしな)
    魔王「......勇者?」
    勇者「喜べ魔王、私から熱い一撃をくれてやる」
    魔王「ま、え、それは......破邪の剣......」
    勇者「魔王を倒すための最強の剣......。修行の成果を見せてやる!」

176 :塩:2009/07/07(火) 20:11:36.86 ID:BnIo+YT9O
    兄貴『アアアアア!』
    側近『ハァァァァァ!』
    2人の激しい攻防は続く。だがこの戦いを冷めた目で、そして不満を持って見ている者がいた。
    スーさん『キュー(兄貴...僕の事忘れてるよ完璧に。いつの間にか姿変わってるし...)』
    スーさん『キューキュ(そもそも告白しに来て何で戦ってるのさ。...あ~何かちょっとイラっときたかも)』
    スーさんは2人をロックオンすると少し涙目で
    スーさん『キュー!(兄貴のバカー!)』
    スーさんは激しい突風を吹き出した!
    兄貴『いきなり何だァァァ!』
    側近『うぉッ!』
    犬娘『側近ちゃん!』
    側近は犬娘のおかげで吹き飛ばされずに助かった。兄貴は容赦なく魔王城のどこかへ吹き飛ばされた
    兄貴『ファ~ンタスティックー!』
    スーさん『キュ!(少しスッキリしたら
    眠くなってきた...)』
    スーさんは魔王城の入口で寝てしまった。
    別の部屋では
    近衛『...ヒック...スン...』
    ...ああああ!
    突如、近衛の部屋の壁が壊れる
    近衛『...え?』
    兄貴『いててて...ん?』
    兄貴はその顔を見て本来の目的を思いだした
    兄貴『こんにちは近衛さん!』
    近衛『...あなたは...?』
    兄貴『貴女の美貌と強さに心奪われた者です!』

    すみません。勢いで書いてしまいました。駄目でしたら容赦なく言ってもらえると助かります。

181 :1:2009/07/07(火) 21:03:19.31 ID:IBM8RewS0
    俺と>>176の話はパラレルワールドにすれば良いんだよ。
    ダンスキャロットとか固有名詞出てるしね。

    まあ......近衛が兄貴とか側近とくっつくことは考えてないというか俺は嫌なんだけど、わがままかね。
    クールな女性の片思いほどグッとくるものはなくね? なくね?

183 :塩:2009/07/07(火) 21:14:00.72 ID:BnIo+YT9O
    パラレルですか。なるほど解りました。
    あと安心して下さい、俺も兄貴と近衛がくっつくのは見たくありませんw
    こっちの側近は犬娘の事になると暑苦しくなります。普段はクールです
    苦手な方申し訳ありません

182 :1:2009/07/07(火) 21:11:49.47 ID:IBM8RewS0
    >>175

    魔王「ぬ、くうっ!」
    勇者「ふん、鎧女......奴との修行でも無意味ではなかったと言うことか!」
    魔王「く、これも試練か......! 愛する者と戦わねばならぬとは、なっ!」
    勇者「まだ言うか、この阿呆め! 貴様の心に湧いて出ているその感情は、嘘偽りのものだ!」
    魔王「何を言う! 私は心の底からお前を愛している......! 俺にはもう、お前しかいないのだ!」
    勇者「ふん、そもそもにして、貴様がそんな臭い台詞を吐くこと自体がおかしいわ!」
    魔王「!? ......あれ?」
    勇者「ようやく我を取り戻しかけてきたか。......だが、まだここでは終わらんよ」
    魔王「え? なに、なんだこの状況は?」
    勇者「......魔王を倒すのが私の使命。大魔王だがなんだか知らないが......ここで貴様と私の契約は終わりにしよう」
    魔王「おい、待て、何を言っているのか詳しく、三行で頼む」
    勇者「勇者が魔王を倒してハッピーエンド、だ」
    魔王「三行じゃないし! っていうか、うおっ、危ないッ!」
    勇者「ははは、力が漲ってくるようだ......! 私は負けん!」
    魔王(な、何だよこの状況! ていうか、やばくないか......? なんか力が湧かないし......くそ、どうすれば......)
    勇者「さぁ、ラストバトルとしゃれ込もうじゃないか」
    魔王「近衛! 近衛はいないのか!?」
    勇者「......この期に及んで鎧女を呼ぶとは......。記憶を失っているのだろうが、見下げた奴だ」
    魔王「近衛、いないのか!? いたら返事をしてくれ、近衛!」


184 :1:2009/07/07(火) 21:24:25.50 ID:IBM8RewS0
    勇者「貴様も男なら覚悟を決めろ!」
    魔王「んなこと言っても、力が湧かんのだ! 近衛!」

    近衛「......うぅ......ひっ......ぐすっ......まおう、さま......」
    魔王「......え! ............この......ない、......か!?」
    近衛「......ぇ......? 魔王様......?」
    魔王「......のえ! ......そうだから......たすけ......!」
    近衛「ま、魔王様............でも、あなたは......」

    魔王「だーっ! 側近は何故かいないし、近衛もいないと来た! 私がやられたら魔王族一環の終わり!」
    大魔王『だから早く私と結婚していればよかったのにねぇ』
    魔王「なんか変な幻聴が聞こえたが私は気にしない! くそっ! 避けるので精一杯とはこれどういう事だ!」
    勇者「ふん、口ほどにもない! 修行を終えた私は強靱! 無敵! 最強!」
    魔王「くそっ、本当に強い......っ! 近衛、どこだ、近衛!」

    【側近のワンポイントアドバイス】
    魔王様は媚薬の副作用で一時的にパワーダウンしています。
    勇者のレベルはまだ20ですのであしからず。

    魔王「近衛! おーーーーい!」
    近衛「魔王様が......呼んでる......。けど......あの人には勇者が......」
    魔王「勇者お前! ぎゃあああ!」
    近衛「っ......魔王様......」
    勇者「あの鎧女になかなか酷いことをしたくせに情けない奴!」
    魔王「だから私が何をしたと言うんだ!」
    勇者「思い出せ! 根気で!」
    魔王「無茶言うな! くそっ......! このままじゃマジでやばい......! 近衛、後生だ......俺に力を貸してくれ!」
    近衛「!」
    魔王「勇者がここまで言うんだ、私が何か酷いことをしたのは間違いないだろう。......だがそれでも、今の私には――お前が必要なんだ!」
    近衛「魔王様......っ!」

    勇者「覚悟しろ!」
    魔王「っ、近衛ぇぇぇぇぇ!」
    近衛「魔王様......」
    魔王「こ、近衛......!」
    近衛「あなたに......力を!」

186 :1:2009/07/07(火) 22:22:47.99 ID:IBM8RewS0
    勇者「ふん......。立ち直ったのか鎧女」
    近衛「......たとえ魔王様の心がどこにあろうとも、必要とされる限り、私はいつまでも魔王様の近衛騎士です」
    勇者「いい目だ。......今の私は、昔の私とは違う......。さあ、かかってこい!」
    近衛「......わかりました。全力でお相手しましょう」

    【側近のワンポイントアドバイス】
    何度も言うようですが、勇者のレベルは20ですのであしからず

    近衛「はっ! たあっ! はああっ!」
    ガキ、ガキ、ガキィン!
    勇者「く、くそ、何故、だ......! やはり......強い......!」
    近衛「さぁ、どうしました! あなたの力はそんなものですか!?」
    勇者「ふっ......馬鹿を、言うなっ!」
    近衛(っ! 格段に腕が上がっている......。それに、いつもと太刀筋が違う......。この力の源は、自信......)
    勇者「行くぞ! 覚悟しておけ!」
    近衛「なかなか、やるようですが......! 袈裟斬りの後は相変わらず懐が空きますね!」
    勇者「! しまっ――!」
    近衛「――眠りなさい」

    近衛の最強剣技! 勇者は死んでしまった!


    近衛「......」
    魔王「近衛......」
    近衛「っ......」
    魔王「待て、近衛。いや、待ってくれ」
    近衛「魔王様......」
    魔王「言い訳にしかならないだろうが、私は今までのことについて全く記憶がない。だから、私がお前に何をしたのかはわからない」
    近衛「......」
    魔王「だが......一言だけ言わせてくれないか」
    近衛「......」
    魔王「ありがとう。お前がいなければどうなった事やら、想像もつかん」
    近衛「魔王様......」
    魔王「これからも、私の側に仕えていてくれるか」
    近衛「......はい、喜んで」

187 :1:2009/07/07(火) 22:31:11.17 ID:IBM8RewS0
    近衛「......迷える御霊よ以下略」

    なんと、勇者は生き返った!

    勇者「......ふん、その顔だと......良いことでもあったか」
    近衛「別に、なにもありません」
    勇者「そうか、それならそれで、別に構わんが」
    近衛「......」
    勇者「......なんだ、いきなりだんまりか?」
    近衛「......ありがとうございました」
    勇者「お、おいおい......、貴様が私に頭を下げるなんて......天災の前触れか?」
    近衛「あなたには、バレてしまっていたようですね」
    勇者「まあな。というか、隠し通せてると思ってたのか?」
    近衛「え」
    勇者「魔王城で貴様の思い人を知らないのは当の魔王だけだろうよ」
    近衛「え......ええっ!?」
    勇者「ふ、ふふ......はははっ、貴様もそんな驚き方をするのか」
    近衛「......い、いけませんか」
    勇者「いや。別に」
    近衛「それなら別にいいじゃないですか」
    勇者「まあな」
    近衛「......勇者、あなたは、どうして......私のために」
    勇者「お前のためと認めるのは癪だが......、私は勇者である以前に一人の女だ」
    近衛「......?」
    勇者「女というものは、たとえ互いにどのような存在であれ、心の奥――深いところで、連帯感のようなもので繋がっているものなのだと思っている」
    近衛「......」
    勇者「今回、私はこうしなくてはいけないと思っただけだ。......さて、そろそろ修行をはじめさせてもらうぞ。近衛」
    近衛「あ......」
    勇者「どうした。早くやるぞ」
    近衛「......ええ。わかりました」ニコッ

191 :塩:2009/07/08(水) 00:27:54.93 ID:4ZoUIQTgO
    今回からパラレルになりました。
    原作のキャラたちを使用させていただいてますが、性格が違くなる時があります。
    それでもオケな方はお読み下さい。

    こんな駄文を読んで頂き本当に感謝です

192 :塩:2009/07/08(水) 00:55:27.99 ID:4ZoUIQTgO
    近衛『...えと...以前お会いしましたか...?』
    兄貴『ああ~この姿では、はじめましてですね。俺ですよ、元ダンスキャロットです』
    近衛『え...』
    兄貴『色々あって吸血鬼になりました』
    近衛『ハァ...それで私に何か用ですか?』
    兄貴『あれ!?聞いてませんでしたか、俺は貴女を嫁に貰いに来ました!』
    近衛『へ?』
    兄貴『結婚して下さい!何なら婿にでもなります!!』
    近衛『ごめんなさい(即答)』
    この時兄貴に電流が走る
    兄貴『何故ですかァァ!そんなに魔王が良いんですか!?』
    近衛『魔...王...様...グス』
    兄貴『まただ。貴女はまた涙を見せましたね?どうやら魔王が原因の様ですね』
    近衛『ちょっと...!何処に行こうとしてるんですか!?』
    兄貴『勿論、魔王の部屋ですよ。女性を泣かせる奴は誰だろうと許せません』
    近衛『ち、ちがッ...とにかく止めて下さい!』
    腕を掴んで止めようとする
    その瞬間、兄貴はバランスを崩し更には破壊した壁の残骸に足を引っ掛け
    兄貴『うぉッと!?』
    近衛を押し倒す形で倒れてしまった!
    近衛『きゃッ!』
    兄貴『.........』
    近衛『あ、あの...』
    兄貴『結婚後の事していいですかァァァ!!』
    近衛『駄目ですぅぅ!』
    兄貴『俺の股間のメルヘンボックスが大事件だァァ!!』
    兄貴は興奮のあまり話を聞いていない!

194 :塩:2009/07/08(水) 15:17:57.90 ID:4ZoUIQTgO
    近衛『人の話を聞いてください!』
    兄貴『愛故に俺が在り俺がいるから愛が生まれる...!さぁ!2人の愛で世界を満たしましょォォ!』
    近衛『言ってる意味が解りません!』
    兄貴『こ~のえさ~ん!』
    兄貴は某三代目大泥棒の様に近衛に向かって飛び込んだ
    近衛『イヤァァ!誰かァァ!?た、たすけてェェ!』
    注・今、近衛は魔王の事もあり落ち込んだすえ兄貴の勢いに飲まれいるので反撃が頭にありません。
    兄貴『フォーリンラぶるぁぁぁぁ!!?』
    兄貴は近衛にダイブ目前でいきなり壊れた壁の餌食になった
    近衛『...え?』
    魔王『つぅぅ!頭打った!...ん?私は何を?』
    それに続き、妙に疲れた勇者が入ってきた
    勇者『ハァ...ハァ...これで...正気に...戻ったか...!?』
    近衛『ま、魔王様!?』
    魔王『おお!近衛、スマンな。理由は解らんが、お前の部屋を壊してしまった...』
    近衛『え...いえ、それはいいんですが...魔王様...何故...勇者に殴られて...2人は...あ、愛し...グス』
    魔王『...は?』
    勇者『だから...人の話を...最後まで聞けと...言ったんだ』
    勇者は媚薬入りの飴を近衛に投げ渡した
    近衛『これは?』
    勇者『媚薬入りの飴だ。これを食べたから魔王は変になったんだ。...おおかた側近あたりが遊びで作ったんだろ』
    近衛『そ...うだったんですか...よかった...』
    魔王『え、そうなのか!?記憶がないから恐いんだが』
    近衛『魔王様!』
    魔王『は、はい!?』
    近衛『お帰りなさいませ』
    魔王『た、ただいま?』
    妙な雰囲気になる2人を横に復活する者がいた
    兄貴『それかァァ!』
    兄貴は飴を手に入れた
    兄貴『これがあれば2人は強制的にLOVEになれるのか...素晴らしき強制愛!』
    兄貴『では、早速!近衛さーん!』
    兄貴は思いっきり近衛に向かって飴を投げた!
    近衛『しまッ...!』
    が、
    スーさん『キュ...』
    寝返りをしたスーさんの巨体が城にぶつかり兄貴は窓に向かって投げてしまった
    兄貴『な、なんだってー!』
    兄貴『.........』
    近衛『さっきはお世話になりましたね...』
    般若の様な怒りの形相の近衛が立っていた
    兄貴『い、いや~!怒った顔も美しい!』
    近衛『聞く耳持ちません!』
    兄貴『ギニァァァァァ!!』
    近衛の一撃により兄貴の進化の秘宝も窓から落ちてしまった
    スーさん『キューキュー...キュ!?』
    何の因果か媚薬入りの飴と進化の秘宝がスーさんの口に入ってしまった
    スーさん『キュ』
    スーさんは全部飲んでしまった

228 :塩:2009/07/09(木) 18:37:00.70 ID:hUiEy3m4O
    前回までのあらすじ
    兄貴は近衛に窓から墜とされた

    兄貴『優しく殺してェェ!』
    墜落。そして生還。
    兄貴『あぶねぇ...もう少しで英霊になるトコだった』
    ?『兄貴...』
    兄貴『ん?』
    青い髪の幼女が立っていた。何故か真っ裸で
    兄貴『.........』
    幼女『......ぽッ』
    恋する乙女な目で頬を紅くしていた
    兄貴は自分の服を脱ぐと幼女に着せてあげた
    兄貴『風邪ひくぞ...嬢ちゃん』
    幼女に対しては紳士な兄貴だった
    幼女『嬢ちゃんじゃないよ兄貴...スーだよ!』
    兄貴『...あ?......ハァァァァァ!?』
    よくみると魔王城の外なのにスーさんは居なくスーさんと同じ青い色の髪をした幼女が此処にいる。
    歳もスーさんを人間に考えたらまだ幼い。
    兄貴『いやいやいや!ねーよ!?』
    スー『スーだよ!信じてよ兄貴!』
    兄貴『いや...でもアイツ雄だし......なら合い言葉だ!お前が本物だったら言える筈だ』
    スー『いいよ』
    兄貴『ランラン?』
    スー『ルー!』
    兄貴『本物だ!!』
    兄貴はヨロヨロと倒れスーの股間を見る
    兄貴『...やっぱり付いてねぇ...何で女になったんだよ...?それ以前に何で人間?』
    スー『何かね!丸い玉と飴食べたらこうなったよ!』
    兄貴『.........!!』
    それを聞いた瞬間全てを理解した。
    つまりスーは進化の秘宝と媚薬入りの飴を食べて女になったという事になる
    兄貴『んなカオスな......まて飴も食べたんだな!?』
    スー『うん!...兄貴大好き!!』
    兄貴『......すまん。誰か医者を呼んでくれ』
    兄貴は誰に言うわけでもなくポツリと呟き、そして倒れた。

254 :塩:2009/07/10(金) 10:06:52.80 ID:5Kbwuq13O
    前回までのあらすじ
    スーさんは幼女になり兄貴は倒れた

    兄貴『...う~ん...もう食べられないよ...おっぱい...はッ!』
    側近『やっと起きたか』
    兄貴『...側近...此処はどこだ』
    側近『俺の部屋だ』
    犬娘『私の部屋でもあるよ~』
    側近『余計な事は言わんでいい』
    チョップ
    犬娘『あう!』
    兄貴『畜生...仲良いじゃねーか!』
    側近『で、何があった?』
    兄貴『実はな...』
    兄貴は今までの事を話した
    側近『なるほどな。つまりこのガキがスーと言うわけか』
    側近はスーをつまみ上げ兄貴に投げ渡した
    兄貴『うおッ!...何で寝てんだ?』
    側近『お前を発見した時に一緒に倒れてたぞ。おそらく進化したてで疲れたんだろ』
    兄貴『...カオスだ...で、側近。飴の効果はどうなるんだ?まさか一生...?』
    側近『それも面白いんだがな。効果は1日だけだ』
    兄貴『そ、そうか。助かった』
    側近『いいのか?念願の彼女getのチャンスだろうに』
    兄貴『勘弁してください!』
    スー『ん...んん』
    犬娘『あ!スーちゃん起きそうだよ!』
    スー『...んぅ?...!兄貴!』
    スーは勢い良く兄貴の顔に抱きついた
    兄貴『...オーケー。まずは顔からどけ、スー』
    スー『うん!』
    兄貴『...(こんな姿を近衛さんに見られたらどうなるか解らんしな...あぁ...近衛さん...好きだぁ)』
    まだ兄貴は諦めてはいなかった。そして
    近衛『そちらはどうなりましたか?』
    お約束の通り近衛が現れた
    兄貴『.........』
    近衛『.........』
    兄貴の今の状況。
    幼女を真っ裸で顔に抱きつかせている...様に見える
    近衛『変態!!』
    兄貴『やっぱりかよォォォォォ!!』

203 :1:2009/07/08(水) 23:07:09.25 ID:VWllkPB00
    側近「......近頃、雑務が多いですね」
    魔王「うむ、お前に手伝ってもらわねば今頃私は溶けているだろうな」
    側近「情けない......」
    魔王「失礼な奴だな相変わらず」
    側近「仕事の比率、魔王様が2で私が8なんですがね」
    魔王「......さーて、仕事仕事」
    側近「相変わらず、調子がいいことで」
    魔王「いいだろう別に」
    側近「......ま、馬鹿な子ほど可愛いと言いますからね......」ボソッ
    魔王「側近、屋上に行こうぜ......。久しぶりに......キレちまったよ......」
    側近「聞こえてたんですか」
    魔王「私とお前なら私の方が年上なんだがな」
    側近「年上には思えませんし、ねぇ」
    魔王「あああああああ、腹立つ......」

204 :1:2009/07/08(水) 23:53:22.26 ID:VWllkPB00
    魔王「......なあ側近」
    側近「なんですか?」
    魔王「......遊びに行こう」
    側近「はぁ?」
    魔王「遊びに行こう」
    側近「ああ、わかった。魔王様は私に折檻してほしいと」
    魔王「違うわ! お前が疲れてるように見えたから、休暇でもやろうと思って。というか、近衛やら勇者やら誘って遊びに行かんか」
    側近「結局目的はそれなんじゃないですか......」
    魔王「ま、色々若いうちに遊んどいた方が得だと思うがな。......そう言えばお前、『いい人』はいないのか」
    側近「............いえ、別に」
    魔王「その沈黙は怪しい! その沈黙は怪しい! 大事なことだから二回言いました!」
    側近「別にいませんよ」
    魔王「と、いいつつ既に私は調査済みなのであった」
    側近「はい?」
    魔王「側近、魔界の端の端の端、人間界との境目にある最果ての村で生まれた。......幼い頃から、『お姉ちゃん』と慕う女性が一人」
    側近「!?」
    魔王「名前は夢魔。種族サキュバス。......魔王城に登用されてからは、五年間連絡を取っていない、と」
    側近「......なぜ、そんなことを......」
    魔王「んなもん、仕事サボって調査してたからに決まっているだろう」
    側近「ほーぅ、仕事は全て私に任せきりで、その部下のプライベートを暴くためだけに時間を割いていた、と」
    魔王(あれ、選択間違えた?)

205 :1:2009/07/09(木) 00:06:31.14 ID:p6RGZEZm0
    魔王「......うわぁ、床、あったかいナリィ......」
    側近「それは魔王様の血で溢れかえってるからですね」
    魔王「......っておい、このままじゃ出血多量で死ぬがな!」
    側近「魔王のくせになにを」
    勇者「魔王、入るぞー......って、うおおっ!? なんだこのスプラッタ!」
    側近「ああ、良いところに。今なら魔王様にトドメを刺すチャンスですよ」
    魔王「って、側近貴様ああああああ!」
    勇者「なるほど、良い考えだ............と、言いたいところだが。この勝負はフェアじゃないからな、やめておくよ」
    側近「そうですか、残念です」
    勇者「前から思っていたんだが、貴様は魔王に仕えているんだよな?」
    側近「ええ」
    勇者「のわりには、魔王に厳しくないか?」
    魔王「だよな! 言ってやれ勇者!」
    側近「そんなことはありません。これが側近のあるべき姿なのです」
    魔王「絶対違う!」


206 :1:2009/07/09(木) 00:16:46.75 ID:p6RGZEZm0
    側近「......ともかく、遊びに行きたいのなら一人で行ってきてください」
    魔王「なんだよー、お姉ちゃんに会いに行かないのかよー」
    側近「......」
    魔王「う......冗談冗談、ははははは。......勇者、お前は行くか?」
    勇者「どこにだ?」
    魔王「慰安旅行」
    勇者「いや、慰安も何も、私は別に貴様らの仲間ではないんだが」
    魔王「一つ屋根の下で暮らしているんだ、お前も既に私の仲間だろう」
    勇者「......勝手にしろ。......あと、もう一つ」
    魔王「どうした」
    勇者「............海が良い」
    魔王「残念ながら候補地は最果ての村だ」
    勇者「......海......」
    魔王「ま、これで一人は確定。近衛も誘わねば!」

    魔王「近衛ー!」
    近衛「え、魔王様?」
    魔王「近衛、旅行行かんか!」
    近衛「旅行、ですか? ............え、えええっ!? わ、私が......魔王様と......?」
    魔王「そりゃ、自分から誘っているんだから私は行くだろう」
    近衛「え、その......旅行ということは、宿泊、しますよね?」
    魔王「まあな」
    近衛「えっと、その......ああもう、ダメです、何が何だか......!」
    魔王「おい、大丈夫か」
    近衛「そ、その、ふ、二人旅に誘っていただけるなんて、嬉しくて......」
    魔王「え?」
    近衛「え?」
    魔王「勇者も行くぞ?」
    近衛「............そう、ですか......」
    魔王「でも二人だけじゃ面白くないしな。近衛も来い。ちなみに魔王命令な。拒否権無し」
    近衛「いえ、是非とも行かせてください!」
    魔王「おお、じゃ、そういうことでなっ」
    近衛「た、楽しみにしていますのでっ!」
    魔王「おおー」


207 :1:2009/07/09(木) 05:59:35.47 ID:p6RGZEZm0
    魔王「結局、集まったのはこの三人か」
    勇者「人が多すぎても困るだろう。私はこれで良い」
    近衛「私は......一人、邪魔なのが......」
    勇者(何故私を見るのか聞こうか近衛)
    近衛(二人旅のチャンスだったんですよ? それを......)
    勇者(久しぶりに鎧女の特訓から逃げられると思っていたのだが、結局お前も一緒とは、気が滅入る)
    近衛(それは私の台詞ですっ!)

    魔王(ようわからんが......あいつら仲良くなってるな。よかったよかった)

222 :1:2009/07/09(木) 14:10:02.30 ID:p6RGZEZm0
    勇者「さて、最果ての村とやらにはどうやって向かうんだ?」
    近衛「転移呪文ではないでしょうか」
    勇者「魔王の力を使えば三人くらい飛ばすことなど造作もない、か。じゃあ、そういうことで」
    魔王「何言っている?」
    勇者「?」
    近衛「どうなされたのですか?」
    魔王「旅行は、道中の風景も楽しむものだ。......転移呪文など論外! 笑止!」
    近衛「え、はあ......その、最果ての村って、確か徒歩だと三ヶ月ほどかかりますよね」
    魔王「いや、このメンバーなら三日だ」
    勇者「ま、待て待て......貴様ら二人は魔物だから良いものの、私は人間なんだが」
    魔王「それでも勇者かァ!」
    勇者「勇者だってな......楽したいんだよ!」
    魔王「表へ出ろ! その腐った根性たたき直してやる!」
    勇者「ふん、力配分も考えられない脳筋野郎には一度灸を据えてやる!」
    近衛(......ああ、またいつものパターン......)

223 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/07/09(木) 14:24:35.51 ID:2tixT43i0
    あれ?いつのまに勇者はこんなに強くなったんだ?

224 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/07/09(木) 14:36:29.97 ID:6zTW+CSAO
    自信がついたんだろ

225 :1:2009/07/09(木) 15:23:18.47 ID:p6RGZEZm0
    魔王「......自分の力量も把握できんのか?」
    勇者「......うる......さい......」
    近衛「勇者......もう少し粘りましょうよ」
    勇者「無茶言うな! こいつの攻撃力はおかしいだろうが!」
    魔王「カンストしてる」
    勇者「守備力100の私に何が出来るっていうんだああああああ!」
    近衛「はぁ......。魔王様、勇者がこんな状態では行けるものも行けません。転移呪文を使いませんか」
    魔王「しょうがないな......。色々見たいものもあったんだが......」
    近衛「きっと、村に行けばたくさん見れます」
    魔王「それもそうだな。よし、近衛、手を貸せ」
    近衛「手、ですか?」
    魔王「よし」ギュッ
    近衛「え、あ、あのあのあのっ、どどどどうして手をっ!?」
    魔王「転移呪文を使用する際には、詠唱者と対象の物理的距離が近いほど効果が高い。つまり、俺が疲れない」
    近衛「な、なるほど......」
    魔王「抱きつきでもしたら効果は最高に高くなるが、流石に、なぁ?」
    近衛「え......」
    魔王「お前も嫌だろうし。よし、行くか。おい勇者、魔法陣の中に入っていろよ」
    勇者「言われなくても......うぅ」

    近衛(魔王様に抱かれるなら本望です......って、言えませんよね......)

229 :1:2009/07/09(木) 20:18:24.48 ID:p6RGZEZm0
    魔王「到着っ」
    近衛(ず、ずっと手を......。離すのが名残惜しい......)
    勇者「あ~......頭がグルグルする......」
    魔王「大丈夫か?」
    勇者「美味しいもの食べたら直るかもな」
    魔王「大食らいめ」
    勇者「うるさい。勇者は腹が減るものなんだ」
    魔王「ま、勇者の役割は果たしていないがな」
    勇者「......うっ」

232 :1:2009/07/09(木) 20:37:05.59 ID:p6RGZEZm0
    魔王「宿を取るぞ」
    勇者「宿か。しかし......この辺鄙な村に宿などあるのか?」
    近衛「さすがに宿屋くらいはあると思います。近くには観光スポットもあるようですし」
    魔王「まあ、泊まるところは決めているんだが」
    勇者「ほう、なかなかしっかりしているな」
    魔王「ははは、もっと褒めろ」

    魔王「ここだ」
    近衛「宿屋ですね」
    勇者「宿屋だな」
    魔王「ここにはな、なんと――」
    近衛「な、なんと......?」
    魔王「側近の幼馴染夢魔がいるのだ」
    近衛「......」
    勇者「......」
    魔王「完璧超人に近い奴の弱点を見つけるチャンス! さあ行くぞ!」
    近衛「あ、魔王様!」
    勇者「あいつ......何故あんなに元気なんだ」
    近衛「......側近さんには、辛酸を舐めさせられていますから」
    勇者「......あいつ本当に魔王か?」

256 :1:2009/07/10(金) 17:50:04.21 ID:S/kr0X/40
    魔王「邪魔するぞ」
    夢魔「いらっしゃいませお客様」
    魔王「三人だ。代表者は魔王」
    夢魔「はい......お名前は魔王様ですね............え?」
    魔王「慰安旅行だ」

    近衛「いきなり身分をバラすのはいかがなものかと......」
    勇者「見ろ、あの夢魔とやら、かなり驚いているぞ」
    近衛「まあ......普通の魔王なら城を出ることなんてありませんから」
    勇者「つまり奴は普通じゃないのか」
    近衛「......でも、そこが......」
    勇者「惚気おって......」

    夢魔「ま、魔王様ですかっ!? こ、こんな小さな宿に魔王様のようなお方を」
    魔王「そう堅苦しくしなくて良い。私がここに宿泊することを望んだのだからな」
    夢魔「は、はいぃ......」
    魔王「お前の幼馴染には私の右腕として常日頃から世話になっている。その礼でも言いに来ようかと思ってな」
    夢魔「え......側近君が......? ああ、あの子......そんなに偉くなったんですか......」
    魔王(正確には大魔王直属だが)
    夢魔「あ、魔王様、お部屋はいくつほど......」
    魔王「部屋か。おい、近衛、勇者」
    勇者「貴様と同じ部屋は断る。襲われたら適わん」
    近衛「私は......魔王様と同じ部屋でも......」
    魔王「じゃあ、部屋を二つ頼む」
    近衛「魔王様......その......もしかして――」
    魔王「勇者と近衛が同室でな」
    近衛「ですよねー......」

257 :1:2009/07/10(金) 19:05:03.75 ID:S/kr0X/40
    夢魔「晩ご飯ですよ~」
    魔王「ここ付近で採れるマタンゴのスープは料理は絶品と聞く。楽しみだな」
    勇者「え......マタンゴって......魔物じゃなかったか......?」
    魔王「下位種族の一種だな。知性が低い。だから捕まって食われる」
    勇者「共食いじゃないか......」
    魔王「まあ、たまには肉も食べないとな」
    勇者「......やはり貴様らは人間とは違うと再認識させられたよ」
    近衛(マタンゴは......催淫効果があると聞いたことがある......。これは......いやいやいや、ダメです近衛っ。そんなものの力に頼っては!)
    魔王「......近衛はさっきから顔を赤くしたり首を振ったり、何してるんだ?」
    勇者「知るか」

259 :1:2009/07/10(金) 21:43:07.22 ID:S/kr0X/40
    魔王「やはり一人だと部屋が多少広いな」
    魔王「......おおそうだ、明日の予定でも立てねばな」
    魔王「旅行はいい......旅行は」
    魔王「......今度、絵でも描こうかな」
    コンコン
    魔王「ん、誰だ?」
    夢魔「あの、魔王様」
    魔王「ああ、夢魔か。どうした」
    夢魔「その、魔王様に側近君のことをお伺いしたくて......。失礼だとは思うのですが、それでも、連絡がなくて心配で......」
    魔王「なるほどな。良いだろう。一人もつまらんと思っていたところだ」
    夢魔「あ、ありがとうございますっ!」

    一方その頃魔王城

    大魔王「魔王~っ! 遊びに来たわよ、城抜け出して!」
    側近「大魔王様。もしお越しになるのであれば、事前にご連絡くださればよいものを」
    大魔王「ま、お忍びって奴よ。ふふふ。で? 魔王はどこ?」
    側近「......慰安旅行と称して、最果ての村に」
    大魔王「......なん......だと......?」
    大臣「だ、大魔王様っ! 執務をほっぽり出して城を抜け出すとは何事ですか! さぁ、戻りますぞ!」
    大魔王「あ、こら大臣! 引っ張らないでぇ~!」
    側近「やれやれ......。大魔王様も間が悪い」

260 :1:2009/07/10(金) 22:11:15.98 ID:S/kr0X/40
    夢魔「......そうですか、側近君は......」
    魔王「ああ。よくやってくれている。......変な薬作ったり、色々迷惑かけやがるがな」
    夢魔「よかった......。『俺は必ず大きな男になってくる』って言って、村を出て行って......」
    魔王「そうなのか」
    夢魔「はい。......連絡がないから、心配だったんですけど......。本当に、よかった」
    魔王「あー、あいつがお前に連絡しなかった理由は多分――」
    夢魔「なんですか?」
    魔王「いや、これは俺が伝える事じゃないな......忘れてくれ」
    夢魔「は、はぁ......」

    一方、勇者と近衛は

    勇者「何故......ベッドが一つ......」
    近衛「良いじゃないですか。私たちは女同士ですし」
    勇者「いや......まあ、それはそうだろうけどな?」
    近衛「なんですか?」
    勇者「寝る時くらい鎧を脱げ!」
    近衛「え? これ寝間着ですけど」
    勇者「いつも着てるのと変わらんだろう!」
    近衛「え? ここのエッジが違いますけど」
    勇者「頭痛くなってきた......」

261 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/07/10(金) 23:51:17.67 ID:M4XMkY3lO
    大魔王かわいいよ大魔王

265 :1:2009/07/11(土) 12:12:25.59 ID:trrZwB+D0
    夢魔「おはようございます、皆さん」
    魔王「おおー、良い朝だ。おはよう」
    近衛「おはようございます」
    勇者「......」
    魔王「どうした勇者。寝不足か?」
    勇者「......近衛の寝付きが――」
    近衛「あわわわわわわ!」

    近衛の最強剣技! 勇者は死んでしまった

    魔王「近衛?」
    近衛「な、なんでもないですっ、なんでもないですからっ! 蘇生呪文!」

    なんと勇者は生き返った

    勇者「......いきなり殺す奴がいるかこの阿呆」
    近衛「で、でも、あなたが......」
    勇者「事実を述べて何が悪いか」
    近衛「......うぅ」
    魔王「? よくわからんが、今日は村の周りを探索しに出かけるからな」
    勇者「なにがあるんだ?」
    魔王「古代の遺跡とかなんとか」
    勇者「......なんと曖昧な」

266 :1:2009/07/11(土) 14:25:18.86 ID:trrZwB+D0
    魔王「ここが古代遺跡か」
    勇者「......こんな辛気くさいところに何の用があるんだ」
    魔王「学術的な価値が非常に高いとは思わんかね」
    勇者「知らん」
    魔王「あぁあぁ、これだから人間は」
    勇者「な、失礼な奴め。私にも多少の学はあるぞ」
    魔王「この彫刻の美しさが理解できないようではとても」
    勇者「いや、悪魔が大口開けてるような彫刻にはセンスなど微塵も感じないだろう」
    魔王「なんだと......。よもや人間はここまで目が腐っていたのか」
    勇者「その言葉はそのままそっくり返してやる」

    近衛(ああ、またこのパターン......。でも勇者......魔王様とあんなに仲良さそうに......。私も......)



301 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/07/15(水) 22:54:02.79 ID:OM8bY6jn0 BE:975902437-2BP(1349) 株優プチ(rank)
    !vip2:stop:
    ---
    見習い戦士のふつうの攻撃
    MP202使ってへっぽこの呪文を唱えた。★ミ (スレのダメージ 0)
    このスレは1回目のダメージを受けた (150/17)
    ぼうそうがはじまった!! さらにこのスレは2回目のダメージを受けた (300/17)
    このスレは・・・

    停止しました。












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